マルイア温泉のドラマチックな歴史

 ニュージーランド南島の標高600mにあるルイス・パス国立自然保護区の中心に位置するマルイア温泉は、先住民のマオリ族が、川縁の、極く浅いところから湧き出るお源泉を発見したことから始まります。
 「マルイア」とはマオリ語で「陽の当たらない渓谷」という意味で、周りを峰々が取り囲み、野趣味は満点です。晴れると周囲が光り輝き、南十字星が見られる夜もしばしばです。
 現在、マルイア温泉のオーナーは荻野多賀子さんで、5代目のオーナーです。
 きっかけは、1986年、ニュージーランド・クライストチャーチでヘリコプター操縦士(後に教官)をしていたマツシタ・アキラさんが荻野家にマルイア温泉を紹介したのです。当時、荻野家は新潟県妙高高原町の赤倉温泉で「秀山」という温泉旅館を経営していました。
 荻野家はこの話に興味を持ち、結局、1990年にマルイア温泉の土地と施設を丸ごと買収しました。

 1991年には荻野多賀子さんが社長に就任し、マルイア温泉の施設拡充や維持管理をおこなうようになりました。マツシタ・アキラさんはクライストチャーチから温泉への往復や、建設資材の吊り上げなどの作業に協力してきました。荻野多賀子さんにも操縦を教え、いまでは彼女もヘリコプターの操縦資格を取得しています。
 マツシタ・アキラさんは2008年に米国本土で4人乗りのヘリコプター(1億2,000万円相当)を中古で購入し、クライストチャーチに取り寄せました。機はクライストチャーチ空港かマルイア温泉のヘリポートのどちらかにあります。
 荻野多賀子さんは「人工物のない国立自然保護区での施設開発は自然との闘いでした」といい、寝食を忘れてがんばった彼女の物語に興味を持った新聞社(ニュージーランドの代表的な日刊紙 The Pressなど)やテレビ局や雑誌社がしばしば取材に訪れます。
 いまではマルイア温泉は宿泊施設だけで20室ほどある日本風・ロッジ風の温泉リゾートホテルに生まれ変わりました。最初は国立の小さな施設でしたが、現在は快適に湯治や宿泊ができる近代的な施設です。

マルイア温泉のHP(英語版)

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